身勝手は承知でお願いしたい

休職してからひと月半
子供達から言われ始めた
「お父さんいつ治るの？」
「会社辞めさせられないの？」

うちのやつが言う
「辞めさせられたらどうする？」

三女
「ん〜嬉しい」

私は何も言えない
この気持ちを表現する言葉はないと思う

うちのやつと子供達はいつも通りに生活をしているように見える

私の生活は変わってしまったが
痛みとだるさに耐えながら仕事をしていた時のことを思い出すと恐ろしくなる
精神的なダメージは大きかったが
まだこの程度で済んでよかったと思っている
他に選択肢はなかった

このままうちのやつと子供達が
何事もなかったかのように生活していけることが私の望み

どんな人でも病気や事故で人生が思わぬ方向に進んでしまう可能性があることをぼんやりと想像している
ただそれはほとんどの場合想像で終わる

想像で終わらなかった私は
家族を守っていく力を失ってしまったのだろうか

かなり弱ってしまったが失ってはいないと思っている

会話が出来る
褒めることもでる
少しだけだが叱ることもできる

家族を守ると言うには弱いかもしれない
それでも守りたい

いや違う
そうではないだろう

私にはその資格は無かった
馬鹿な私が招いた自業自得のこの状況なのだ
何度も何度も謝り続けてきた

本当は家族を守るなんて偉そうなことは言えない

身勝手は承知でお願いしたい
優しくしてくれる家族のために
私を何かの役に立たせて欲しい