嵐の通勤
梅雨時の通勤は億劫だが、働けることの素晴らしさはそれを吹き飛ばしてしまう。
ほぼ寝たきりだった時期、もしこのまま症状が良くならなかった時のことを考えていた。
今の職場に復帰できた場合でも、これまで同様の仕事はできないであろうこと。
そもそも、仕事など出来る体調と精神状態ではないこと。
休職の一年半が経って、退職になってしまった後のこと。
少しでもよいから社会と関わっていく方法がないか考えていた。
そんな不安を増長させるように、私の体と精神はよくなるどころか、更に悪化していった。
うちのやつと三姉妹のことを考えると悔しくて悔しくて、いつも隠れて泣いていた。
以前は人並みに野心みたいなものがあったような気がするが、今はただただ健康ならばそれでよい。
嵐の通勤でも全く苦にならない。